ふぐと歴史⑨
ふぐの味は「一死にも値する」
笑えない賞賛をフグに残した宗の時代(960~1279)の詩人。蘇東坡をご存知ですか?彼は大変な食いしん坊でグルメ家。その中でもフグが一番好きだったようで、
ふぐの味は「一死にも値する」
笑えない賞賛をフグに残した宗の時代(960~1279)の詩人。蘇東坡をご存知ですか?彼は大変な食いしん坊でグルメ家。その中でもフグが一番好きだったようで、
竹外桃花三両枝
春江水暖鴨先知
蔞蒿満地蘆芽短
正是河豚欲上時
竹やぶの外の桃の花がほころびた
春の大川のぬるむのをあひるがいちはやく気づく
よもぎが一面に生えあしの芽も顔を出した
ふぐがのぼってくる季節がとうとうやって来たのだ
という詩を「恵崇春江晩景」に残しています。
春の音が聞こえると、何より河を昇ってくるフグを食すのが楽しみだったようです。
詩の舞台である揚子江(長江)周辺では淡水のふぐを食べる習慣があり、お正月には欠かせない食材なんだそうです。
(注:現在、中国では法律でフグ食は禁じられています。)